未来を見据えて
タネに込めた情熱
最初は会社のすみっこで
細々と始まったプロジェクト。
ファイトリッチの開発がスタートした
1995年から現在に至るまでの道のりは、
決して平坦なものではありませんでした。
それでも、おいしく、
そして、より体にいい野菜を未来に届けたい。
そんな想いで、研究を続けてきました。
最初は会社のすみっこで
細々と始まったプロジェクト。
ファイトリッチの開発がスタートした
1995年から現在に至るまでの道のりは、
決して平坦なものではありませんでした。
それでも、おいしく、
そして、より体にいい野菜を未来に届けたい。
そんな想いで、研究を続けてきました。
来たるべき超高齢社会。
それにともなう健康寿命の引き上げ。
年々減少している野菜の消費量にも歯止めをかけたい。
だからこそ、おいしいうえに、健康を維持するための
機能性成分に着目した品種を!
これが、ファイトリッチの研究開発の始まりです。
たった6名のメンバーでスタートした
小さなプロジェクトですが、見据える未来は大きかった。
「機能性成分」という言葉が、まだまだ世の中に
浸透していなかった1995年のことでした。
まず、私たちが着目したのは、野菜がもともともっている色素。
この色素に含まれる機能性成分を、
従来の品種より豊富にすること。
あるいは、従来の品種にはほとんど含まれない
機能性成分を豊富にすること。
たとえば、緑色の野菜には抗酸化作用がある「ルテイン」
という成分が含まれています。
ニンジンのオレンジ色には「カロテン」、
トマトの赤なら「リコピン」といったように、
それぞれの色素特有の成分があります。
研究は紆余曲折の連続で、お蔵入りになった品種も数知れず。
目にいいとされるアントシアニンという成分をたっぷり含んだ
“紫のニンジン”を開発しようと試作段階まで進んだけれど、
どうしてもタネが採りにくく断念したことも。
開発を続けるには、ファイトリッチの魅力を、
まず会社にいかに理解してもらうか。
機能性成分の表示もなく、
その重要性も浸透していない当時の世の中からすると、
この問題は大きな試練となりました。
「本当に売れるのか?」上層部からそう言われるのも
理解できる。だからこそ、研究を続けて成果を
出すしかないと、研究開始から10年以上かけ
社内にアピールし続けました。
プロジェクトメンバー一同、何度も心が折れそうに
なりましたが、徐々に社内の理解者は増えてきました。
タキイ種苗創業170周年にあたる2005年に開催した研修会で、
お客さまに試食していただくところまで
こぎつけることができたのです。
「おいしい!」と声が上がった瞬間、
「いけるかもしれない」と大きな手応えを感じました。
それから5年後。研究開発をはじめてから15年の2010年、
ファイトリッチ・シリーズの野菜が正式に発売されました。
世の中では超高齢社会が叫ばれ、それにともなう
健康寿命の引き上げ、健康志向の高まり、
特定保健用食品(特保)を求める声…。
まさに1990年代に私たちが予想した未来がやってきたのです。
ファイトリッチは、2024年現在で23品種まで増えています。
多くの人の“笑顔のタネ”になることを目指して、
これからも進化し続けます。
1995年
野菜の消費量の減少という問題に対し、未来を見据え機能性成分に着目した野菜品種の開発に取り掛かかりました。始まりは、メンバー6名による小さなプロジェクト。
2005年
機能性に着目した野菜の研究開発結果を試食会で、関係者にお披露目。
2010年
タキイ種苗創業175周年を迎えたこの年に、ミニトマト「千果」、ミディトマト「フルティカ」、トマト「桃太郎ゴールド」など7品種でファイトリッチを正式に展開。
2013年
2014年
ファイトリッチのブランドサイトをオープン。この年は、ミズナ「紅法師」も発売。
2015年
2018年
タキイ種苗が出資する農業法人「Tファームいしい」で生産した「フルティカ」を機能性表示食品として販売を開始。
(関与成分:GABA/届出番号:D64)
「Tファームいしい」で生産した「オレンジ千果」を、生鮮トマトで初となる「栄養機能食品(ビタミンA)」として、販売開始。
2021年
2022年
2023年
株式会社広瀬青果で生産した「ケルたま」を機能性表示食品「ケルたま(X)」として販売開始。
生鮮食品でのケルセチンの機能性表示は日本初の事例。
(関与成分:ケルセチン/届出番号:H478)
2024年