
Tファームいしい株式会社
小岩井 和起さん
トマト本来の力を引き出し、
毎日のおいしいと健康をお届けする。
四国山地と吉野川との間に開けた、自然に恵まれた徳島県石井町。この地でトマトを生産している農業法人「Tファームいしい」。2017年から生産をはじめ、今では20名を超えるメンバーでトマトを栽培しています。野菜の持っている力を引き出し、毎日のおいしいと健康をお届けすることをモットーに、情報通信技術(ICT)などを活用して栽培環境の見える化を行い、トマトの生育に最適な環境に近づけるよう制御しながら「野菜本来のおいしさ」を追求。主に関西方面に出荷し、規格外のものを中心に直売所での販売も行う。代表の小岩井さんに、ファイトリッチについてお話を伺いました。

「フルティカ」を生鮮トマトの
機能性表示食品として販売。


栽培方法を工夫しながら、さらなる「おいしい」を更新中。
ファイトリッチを育てるやりがいや難しさとは。
実は、ファイトリッチのなかでもトマトは比較的作りやすくて、収量も期待できる品目なんです。また、当社ではロックウールを用いて栽培しており、土壌環境に左右されることなく安定した栽培を維持しています。そのなかでもよりおいしさを追求するために、毎年試行錯誤していて、そこには終わりがないということを実感しています。

おいしさという意味では近年栽培を始めた「千恋(ちこ)」も人気の高い品種です。今年は栽培方法にこれまでと違う工夫を施していて、実際に「今年のはより甘さがあって味が濃いね」と反響もありました。やっぱりお客様から「おいしい」と言われることが、何よりのやりがいになりますね。

高いポテンシャルのもと、
新たなステージにチャレンジできる。
ファイトリッチの魅力はなんでしょうか。
魅力はやっぱりおいしさではないでしょうか。せっかく野菜を食べていただくのに、おいしくないと楽しくないですからね。それでいて体にもいいとなれば、ダブルの魅力があるのではないかと思います。その「おいしい」というイメージ=ファイトリッチというくくりになっているような気もしていて、それがファイトリッチのブランドなんじゃないかと。もちろんおいしい品種はほかにもありますが、ブランドの安心感も大きい。それは生産する側としてもとても心強いですね。

実際に作って、ファイトリッチのポテンシャルは高いと感じているので、自分たちの販売先に合わせてどう栽培するか。ここが腕の見せどころですね。例えばあるスーパーのバイヤーさんからは「こだわりのトマトとしてラインアップしたいので、市場で仕入れているものとは一線を画してほしい」というオーダーも。これに対して、栽培方法にいろんな工夫をし、糖度や品質の向上を目指しています。そういったことにチャレンジしていけるのも、ファイトリッチの大きな魅力です。

おいしいトマトを、ずっとつくり続けていくために。
今後の展望は。
これからもおいしいトマトをより高いクオリティで作り続けていくためには、後継者の育成と組織の拡大が必要と感じています。ハウスも広げて、従業員の給与も上げて、みんなでよりよいファームを作っていきたいですね。幸い徳島県は全国4番目に日照時間が長く、冬場でもいい条件で栽培ができる恵まれた環境です。この地の利を最大限に生かしながら、一つずつ夢を叶えていきたいと思います。
ファイトリッチを導入したきっかけはなんでしょうか。
機能性成分を豊富に含むことは販売するうえで大きな武器になると感じて、「フルティカ」や「千果(ちか)」シリーズの栽培をはじめました。徳島県や徳島大学の方々のご協力を得ながら、「フルティカ」を機能性表示食品として販売することに成功。必要な届け出を行い、機能性を謳うことで販売単価を維持することにつながります。他のトマトとの明確な差別化にもなるので、お客さまにとっても選びやすい商品になっていると思います。