BREEDERS
STORY
ファイトリッチ開発秘話
この畑、みなさんにもぜひ見ていただきたい
目を奪われる美しい色「ワインドレス」
開発者の石田さんが勤務しているのはレタスの大産地、長野県。
職場の周りはレタス畑だらけという環境です。そんな中でひときわ目を引く美しい畑が「ワインドレス」を育てている畑なのだそうです。
「葉の色の美しさ、その違いは一目でわかりますね。『ワインドレス』の色の美しさは太陽光の下でこそよくわかるんです。蛍光灯の光ではこの美しさが伝わりきらないので、ぜひサンドイッチなどにしてピクニックのお供にしていただきたいですね」
そんな言葉にこだわりがうかがえる「ワインドレス」開発秘話です。

開発者:石田さん
人と同じことをしない。
こだわり、そして情熱を静かにレタスに傾け、自らのキャリアを歩む努力の開発者。

「自分に何ができるのか」
そんな想いからレタスの開発者へ
実は「ワインドレス」を生み出した石田さん、もともとは開発者ではありませんでした。入社してからというもの「この会社で自分に何ができるのか」を自問自答する日々があったといいます。
レタスの大産地、長野県への異動を経て石田さんはその答えを見つけます。
「レタスだ!レタスの育種をしよう!」
当時、レタスは社内であまり重要視されておらず品種開発が進んでいませんでした。

「レタスのことを知らなければ農家さんと話をすることもできない」。
他の人がやっていないことをやろう。そう考えた石田さんは会社の行き帰りにも農家さんの元に顔を出し、要望をヒアリング。育種の目標を固めていきます。
当初は赤キャベツのような赤い球状のレタスを開発してみようとしたこともありました。やってみると太陽の当たる外側は赤くなるのに、日の当たらない内側の葉は赤くならないことがわかり、方向転換を余儀なくされます。
そして球状にならないリーフレタスならやれるかもしれない、と「ワインドレス」の開発に着手。
球状のレタスのようなシャキッとした葉の食感と、これまでにない美しいワインレッド色のリーフレタスを目指しますが、葉がやわらかくなりすぎるという問題にもぶつかり、開発には15年の歳月を費やすこととなりました。

アントシアニン含有量は従来の約2倍
ほろ苦いおいしさがクセになる
そうして生まれた「ワインドレス」は、「その色の美しさで作っている畑が一目でわかる」と言われるほど。リーフレタスの葉の色には様々な種類があり、茶色から黒っぽい色へのグラデ―ジョンで発色するものが多いのですが「ワインドレス」はピンクからワインレッドになります。
この美しい色は機能性成分のアントシアニンによるもので、その含有量は従来の品種に比べ約2倍。クセになるほろ苦さがあり、サラダやサンドイッチはもちろん、美しい色合いをいかしてオードブルで生ハムやチーズをくるりと巻いて召し上がるのもおすすめです。

「食べる人、作る人に心を寄せて」
忘れられないエピソード
長野県に勤務し、「ワインドレス」以外にもさまざまなレタスの品種開発を手掛けた石田さんには一つ、忘れられない思い出があります。
畑に顔を出す石田さんに、高齢の農家さんが
「病気に強いレタスを作ってほしい」
と声をかけてきました。その要望に応えて尽力した石田さん、やがて品種開発したレタスがその畑で育ったとき、農家さんはこうつぶやいたのです。
「あぁ、若いころの畑はこうだった。病気が出てくる前の畑はこうだったよ。久しぶりに見た。思い出したよ」
石田さんはそれを聞いて、開発者になってよかった、と実感したと言います。
日々寄せられる様々な要望、市場のニーズ、その本質に何があるのかくみ取りながら品種開発をしていきたいと語る石田さんには、もう次のチャレンジが見えているようです。
「ファイトリッチ」の魅力をもっと知ってもらいたい。
そんな思いからそれぞれの野菜の品種開発エピソードをご紹介する「開発秘話シリーズ」。
ほかの野菜にもそれぞれ、開発を行っていく中でのエピソードや、研究者の思いなどがたくさん詰まっています。
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