
株式会社
あんちゃんふぁーむ
安崎 ひとみさん
家族みんなでパクパク食べられる!
あんちゃんふぁーむの「こどもピーマン」
徳島県板野郡に、子どもたちの笑顔のために野菜を作るステキな農園があります。その名も「あんちゃんふぁーむ」。元々関東出身という安崎さんが、あんちゃんふぁーむの魅力にひかれ徳島での就職を決めたというお話からも、その愛情の深さが伝わってきます。今回は、看板商品である「こどもピーマン(品種名:ピー太郎)」への熱い思いを伺いました。

安心・安全は当たり前!
食卓に笑顔を届ける
多品目野菜

「野菜を見ただけでは伝わりにくい安心・安全を保証するために、JGAP認証(*)を取得しています」と安崎さん。認証を取得しているのは、食の安全に対する強いこだわりがあるから。そして、安崎さん自身も子育て中のママ。「私自身にも子どもがいるので、安心して食べさせられる、生でもおいしい野菜を作りたいんです。それが私たちのテーマなんです」と語るまなざしは、優しさに満ちあふれていました。
苦味の少ない「こどもピーマン」や、トゲがなくフルーティーなキュウリ、生で食べてもおいしい甘いニンジンやダイコンなど、子どもたちが野菜を好きになるきっかけになればと、愛情たっぷりに育てています。
*JGAP認証:安全かつ効率的に持続可能な農場運営を行うための基準を満たした農場や団体に与えられる認証


「おいしい」が原動力!
偶然から生まれた「こどもピーマン」との出会い
あんちゃんふぁーむの代名詞ともいえる「こどもピーマン」。きっかけは、社長の奥様である取締役が、知人から勧められたピーマンのおいしさに感動したことでした。「食べてみたら、本当に苦味がなくて、生でポリポリいけちゃうくらいおいしかったんです! これなら子どもも絶対に食べてくれるって確信しましたね」。

当時、社長はニンジン一辺倒の経営から脱却するため、「新作物研究会」を立ち上げ、新たな作物の栽培を模索していました。そこで、「こどもピーマン」の苗を会員の生産者さんに配って試作してもらったところ、栽培自体は比較的簡単であることが判明。しかし、ほとんどの生産者さんが販売先の開拓に苦労し、現在、本格的に栽培・出荷を継続しているのは、あんちゃんふぁーむを含めわずか2組だけなのだそうです。
栽培を続ける理由を尋ねると、「私たちは、まず自分たちが食べて『おいしい!』って気に入ったものしか作りたくないんです」と安崎さんはきっぱり。「一般的には収量や栽培のしやすさが重視されがちですが、私たちは『自分が食べておいしくないものは作りたくない』という思いが強いんですよね」。あんちゃんふぁーむが「こどもピーマン」をここまで大切に育ててきた情熱と信念が詰まった言葉です。

販路開拓がカギ!
「こどもピーマン」を全国の食卓へ
「こどもピーマン」を栽培する生産者さんが少ない理由について、安崎さんは「販売面が一番大きいと思います」と話します。「めずらしい作物だからこそ、どこに売ればいいのかわからない。特に農協への出荷がメインの農家さんにとっては、売り方もわからず、ただ店頭に並べても『これ、何?』ってなっちゃいますから」。
また、めずらしい野菜は出荷量が少ないため、農協や市場に出しても価格が安くなりがちだという現状も。「これでは生産者も採算が合わず、続けることができません。販売方法を知っているか、自分で販売できる農家さんでないと、めずらしい野菜を広げるのは難しいと感じています」。あんちゃんふぁーむでは、その課題を乗り越えるために、パッケージを工夫したり、POPを貼ったりと、まずはお客様に「こどもピーマン」を知ってもらい、手に取ってもらえるような努力を惜しみません。

「こどもピーマン」が食卓にもたらす5つの魅力
安崎さんに、「こどもピーマン」の魅力をあえて挙げるなら? と尋ねてみました。
1.肉厚で存在感たっぷり! 通常のピーマンは脇役になりがちですが、こどもピーマンは肉厚なので、肉詰めにしたときも主役級の存在感を発揮します。
2.見た目も美しい彩り。料理に加えるだけで、食卓がパッと華やぎます。
3.カロテンやビタミンが豊富で、健康を気遣う方にもぴったりです。

4.子どもも大好き! 苦味が少なく生でも食べられるので、野菜嫌いのお子さんもパクパク食べられます。火を通すとさらに甘みが増して、よりおいしくなりますよ。
5.美容や健康に関心のある大人にも人気。サラダで生食できる手軽さも、幅広い層から支持される理由です。
まさに万能野菜! 食卓を豊かにしてくれる「こどもピーマン」の魅力がひしひしと伝わってきます。

「ファイトリッチ」ブランドをもっと知ってもらう未来へ
「『ファイトリッチ』はブランドの認知度不足がもったいないと感じています」。「ファイトリッチ」シリーズは、生産者や一部の流通関係者はその価値を理解しているものの、一般消費者にはまだまだ浸透していないと感じることも。「消費者に伝わるような取り組みがもっとあれば、さらに広まっていくと思います」。
安崎さんの言葉からは、食卓に笑顔を届けたいという生産者としての熱い思いと、品質へのこだわり、そして未来を見据える真摯な姿勢が伝わってきました。
あんちゃんふぁーむの「こどもピーマン」が、これからもたくさんの食卓を彩り、子どもたちの「おいしい!」という声につながっていくことを願っています。
あんちゃんふぁーむは、令和元年(2019年)に法人化された生産法人です。その栽培品目は多岐にわたり、まるで「野菜の宝箱」のよう。主力は徳島県板野郡の特産品である春ニンジンですが、それ以外にも、食卓を彩るカラフルなダイコン(紫、緑、黒、赤)やエダマメやキュウリなど、年間を通してさまざまな野菜を皆様に届けられるよう工夫しています。